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(ヴィッセル)孝行監督=気持ちバカなのか

今日もヴィッセルネタです。Twitterを見ているとある方が、吉田孝行は精神論しか言わない、日露戦争の乃木将軍と同じで優秀な選手がいても黒星を重ねてしまう(だから解任するなりした方がいい、という意図かと思います)

 

たしかにそんなイメージがありますが本当にそうなのでしょうか?気になったのですこーーし調べてみました。もちろん統計学的には有効な数字ではないですし、そもそも同じ展開の試合は二つと無いので、比較自体は無意味といえば無意味ですが、一方で個人的にも並べたことは無かったので。

比較対象は相手の良いところを消す、策士ネルシーニョ前監督です。

比較方法は比較的気持ちのせいにしやすい敗戦時のホームページに記載される試合後監督コメントとしました。実際には練習場でのコーチングこそが愚将か有能な将かを判断する材料なのだと思いますが、一般サポが知る事ができる材料はパブリックになったものしかないため、一旦これを正とします。

また、質疑については質問内容によって変わるためここでは対象外にしました。

 

まずはネルシーニョから

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そして孝行監督

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あくまで個人的な印象ですが、孝行監督もネルシーニョ前監督もよく読むと言っている内容自体はそんなに変わらんというか極端に孝行監督が精神論しか言わないという印象は受けなかった一方で、孝行監督の方が感情をストレートに言う人である事、精神論だけではないですがネルシーニョよりも気持ちを大事にする監督なのかもしれませんね。

この辺は両監督の座右の銘にも現れています。ネルシーニョがVitoria(勝利)だったのに対し、孝行監督はRespect each other(互いを認め合う)という言葉です。結果から団結を産むのか、団結から結果を産むのかというアプローチの違いも感じます。

 

最もプロクラブの監督なので結果が出なけりゃある程度叩かれる、不安視されるのは当然です。精神論にしても結果が出てればやっぱり気持ち大事、熱い監督となるでしょうし、出てなきゃ精神論で脳筋みたいに言われるでしょう。

 

ここ最近の孝行監督へのネガティブはやっぱり昨シーズンから勝ててない事、勝ち筋がまだぼんやりしてることなんですよね。昨シーズンからの継続が故に、結果を出すのが先か首が先かという状況になりつつありながらも、監督としての経験は未知数、過去の成果も無いという状況です。早く一勝して、連勝してサポを安心させてほしいものです。

 

ちなみに最初にツイッターの人が言っていた乃木将軍ですが、確かに日露戦争の際に最大級の激戦となった旅順要塞の攻略時に多数の死者を出した事も知られています。

一方で乃木将軍がイマイチだったのは、精神論でだけで全てを片付けようとした訳ではなく

1)敵の要塞を軽く見て一気に攻めなかった事、2)ロシア軍が要塞の守りを固くした後に戦力を小出しにしてぶつけるという戦略上やってはならない事をやった事

3)自分の参謀の言う事を信じすぎ柔軟な用兵、戦略の転換がうまくできなかった事ではないか、と言われています。

(この辺は司馬遼太郎坂の上の雲などでも描写されています。)

 

もし精神論の権化としての例を使うならインパール作戦の牟多口将軍とその作戦失敗くらいが適切な例ではないでしょうか。

 

明日はベガルタ仙台戦ですね。三田くんの恩返し弾が見たいです。三田くん獲得時には騒ぎになった訳ですが、ベガルタサポが三連勝で溜飲下げるのか、ヴィッセルサポが三田くん来てよかったやろ、となるのか。。